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下町散歩 ① ・・・土手の伊勢屋 

伊勢屋




今年の夏は 酷暑である。
カレンダーの曜日の並びが悪く 夏休みも少なく どこにも行く予定が無い。
下町 三ノ輪の一葉記念館へ行こうと 出かけたのだが 突然 天丼が食べたくなった。
サクッと軽く上がった 薄い衣の上品な天麩羅ではなく 香ばしいゴマ油の香りが 口の中に広がる 濃い丼汁がたっぷりかかった 江戸前の天丼を。

かつての遊郭「吉原」
吉原大門前に 伊勢屋という天麩羅屋がある。
横には 桜鍋の老舗 中江があり
斜め向かいには 自然薯蕎麦の店がある。
吉原遊郭 華やかなりし頃 男性方は それらの店でスタミナをつけ
遊郭へ乗り込んで行ったそうな。


伊勢屋に着いたのは2時ちょっと前。
オーダーストップの直前だった。
行列覚悟の店なのだが 時間をずらしたせいか ほとんど待たず店内へ。

面格子の引き戸を開けると 時計の針が逆回転したかのような感がある。
築80年を越える店内は 乳白色の電傘の白熱球が点り 薄暗い。
福助人形や 招き猫が並ぶ店の設えは 古き東京 下町の「店」である。
ちょっと歪んだ波板ガラスのはまる窓の外には 江戸風鈴が揺れていた。

天丼


ほどなくして 運ばれてきた天丼
定番の海老 紋甲イカのかき揚げ、シシトウ、
そして 立派な一本アナゴの天麩羅がのっていた。
香の物、柚子の吸い口も爽やかなアナゴの肝吸… 
「食べられるかな?」と心配になった。

身体は正直である。
この今年の酷暑 
へばった身体が 欲しがったのか
スルリと食べられた。
大満足して 食後のお茶もしっかり いただいた。

時計を見たら もうイイ時間
今から三ノ輪は・・・ちょっと 中途半端である。
一葉記念館は スパッと諦め 浅草へ向かった。

yosiwara

遊郭で有名だった「吉原」の地名は もはや消え 今は「日本堤」という地名に。





猫

ひょうきんな表情の「招き猫」君。
年齢は 何歳だろうか、
私の生まれる以前から ここに鎮座し 客を招いていたのであろう。





店内

時代を感じさせる店内。
丁寧に磨きあげられた建具 白熱球の灯りが心を和ませる。





猫1

「招き猫2号」君 面格子の隙間から 何を見ているのか?








 
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category: 美味しいモン

Posted on 2010/08/15 Sun. 00:57  edit  |  tb: 0   cm: 6  

コメント

東京を離れて南へ流れ困った事は・・
一に蕎麦、二に鰻(笑)

それが最近変化して来た^^

ここ数年とくに九州地区での蕎麦ブームは
止まる処を知らず、当初、蕎麦は兎も角
コレじゃうどんツユだろう??見たいな
蕎麦屋の乱立から、最近は喰える蕎麦屋が
増えて来た♪

かたや鰻はと言えば、所謂関西風の蒸さない鰻と
甘いタレにこっちが慣れて来た(笑)さらに
北九州に関西風でもコレならと言える店を発見
してから左程江戸風に執着が無くなった^^;

そうなると問題に成って来たのが天婦羅とりわけ
”天丼”なんである^^;

ただの天婦羅は住んでる地域のデパート辺りに
”銀座天一”程度は出店していて、まあ云う所の
お座敷天婦羅もどきは食べられるのだが、此処の
天丼たるや頼りなくて天婦羅載せご飯(笑)

天丼はやはり下品に旨くなければ天丼ではない!
やはりお江戸下町風の濃いめの味が懐かしい^^

と言う訳で、目に毒のブログではありました(爆)

woo #- | URL
2010/08/17 11:59 * edit *

ほんに、目の毒♪
たった今食べたはずの昼食は何処へ消化されてしまったのか。。。
「何故なる腹の虫}です(笑)
伊勢屋さんの佇まい、これだけで充分絵になるけれど、やっぱり正統派!天丼の姿は素晴らしい。
ご馳走してもらえるなら、チンと取り澄ました会席も良いけれど、自腹の時は断然「ガツン」と来るスタイルで私を圧倒して欲しいと思うので有ります。
いやはや、圧巻でございました。
目で楽しませていただきました、有難う♪

朔夜 #- | URL
2010/08/17 13:30 * edit *

兄さま

土手の伊勢屋さんの アナゴ天麩羅は すこぶる美味でした。
客の注文を聞き その場で捌き アナゴをカラッと揚げるので
アナゴ肝吸も 一緒に賞味できるのです。
小さな店構えにもかかわらず 創業百年を越える 下町の名店だと 私は思います。
浅草にも 有名店「D黒屋」「S定」「A丸進」などがありますが
私は 吉原の伊勢屋さんの味 大好きです。
桜肉の「中江」の鍋にも 惹かれましたが 今回は天丼ということに(笑)

砂場本店も大行列
駒形どぜうもしかり

浅草を外して 吉原で 大正解でした。
次回 東京へお戻りの折は 吉原へ どうぞ。


imari #- | URL
2010/08/17 23:00 * edit *

朔夜さま

丼からはみ出た 一本アナゴの雄姿を見た時 
一瞬「しまった!」と思いました。
目は食べる気 マンマンでも お腹は・・・とひるんだのですが
案ずるより 産むが易しで
天麩羅 するりと胃の腑に 落ちていきました(笑)

かつての 遊郭の綺麗どこ達も 舌鼓打ったのかなぁ・・・
な~んて 黒光りした店内を眺めながら 思いました。

この界隈 歴史散歩するには 楽しい所です。



imari #- | URL
2010/08/17 23:23 * edit *

海のモノの旨さにおいては勿論軍配は東京に上がります。
下町に旨しものあり。
店構えの絵になること!
外に並んだ安物のスツールさえも小道具になっている。
それにしてもこのボリュームは…
衣の感じがよく伝わりますなぁ。
ああ、食いてぇ!

den #- | URL
2010/08/19 12:07 * edit *

denさま

暑さに参った身体は ちょっと下手なモノを欲しがるようです。
薄味 上品というより 濃い目の「つゆだく」丼 ガッツリ食べたいと 思うもの。

しかし この一本アナゴの美味なこと!
厚い衣の中は 上品 芳醇で 極上アナゴでございました。

京都だと今の時期 鱧になるのかしら?
鱧の落としも美味でしょうが この日は江戸前天丼で 大正解!

imari #- | URL
2010/08/21 09:38 * edit *

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