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赤と黒の絶妙なバランス・・・根来 

根来



奈良へ行った時である。
ブラブラ歩きの途中 古い骨董店に飾られていた湯桶が 目に飛び込んできた。
根来の湯桶であった。
おそらくは 寺院などで 使われた物なのだと思うが 素晴らしい品物であった。
とても手が出る品物ではないのは 重々承知なのではあるが 店に飛び込んだ。
店主が相手をして下さり 色々 貴重なお話を聞かせてくださった。
私が「根来が好きだ」という話をしたら 夜 出直して来るようにと 言われた。

その日の夜 再びその店を 訪れた。
店主が 奥から 柳行李を運んでいらして 中を見せて下さった。 
何十枚あっただろうか、なんと全てが根来の木皿であった。
おしむらくは それら根来の木皿は「傷物」、
しかし 一枚 一枚 修理がされている皿であった。
修理と言っても 今の修理ではなく 古い修理で 
いかにそれらの皿が大切に使われてきたか 分かるものであった。
それらの木皿を見ていくと 時代も桃山から 江戸後期と幅があり 
出来にもバラつきはあるものの
それぞれ個性があり 全て欲しくなるような根来の木皿であった。

旅先のことでもあり 持ち合わせもなく 一枚の木皿を分けていただいた。
桃山の根来の木皿であった。
約500年前の品物で 木はすっかり枯れて 手取りは軽く 
鮮やかな朱色の表面から 黒い下塗りの色が顔を覗かしている皿である。
黒と朱の絶妙なバランスが 根来の「命」だと思う。
500年という時の流れを越え 生き残ってきた品物の強さ 美しさ 
桃山の匠達の 技術力の高さ 素晴らしい物との出会いであった。


 
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category: 骨董・古き佳き物

thread: 和風、和物、日本の伝統

janre: 趣味・実用

tag: リンク   
Posted on 2009/12/05 Sat. 21:29  edit  |  tb: 0   cm: 4  

コメント

いよいよですね!
僕はホントそっちの方は無学なもので…
これからいろいろ刺激をもらいつつ
視野を左右10°ほど
広げようと思ってます。
よろしく!

den #- | URL
2009/12/06 09:42 * edit *

何を仰るウサギさん・・・
浅学菲才の私でございます、こちらこそ 色々教えてくださいませ。
その「物」が何であるか、どう成立したのか 知らないより知っていた方が良いでしょう。
そんな「知識」的なものより「好き」か「嫌い」、の区分けで宜しいかと思っています。
「まっとうな物」には力強い存在感がありますし 人を惹きつける力もあります。
健康的な美もあると思っています。
これから自分が興味を持ってひきつけられた物に対して 色々書いていこうと思っています。

伽羅 #- | URL
2009/12/07 07:15 * edit *

これはと思う客以外

店主は出直して来いとは云わないもの・・

何処の世界も呼吸は同じ^^

woo #- | URL
2009/12/13 13:05 * edit *

閉店してからの訪問で おいとましたのは
深夜でした。
人通りの途絶えた 奈良の町 根来抱えてホテルへと帰りました。
当時 完品の江戸中期の根来のお皿一枚が 福沢さんが三人でした。
いくら 好きだといっても とても 買えませんでした。
桃山の完品だったら・・・かなりでしょうね。

伽羅 #- | URL
2009/12/13 18:53 * edit *

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